仙台弁護士会館
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2008年10月23日 |平成20年10月23日会長声明



新テロ特措法延長法案に反対する会長声明

 政府は、2008(平成20)年9月29日に「テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法」(以下「新テロ特措法」という。)を一年間延長する法案を国会に提出し、同法案は同年10月21日衆議院で可決され、現在参議院で審議されている。
 当会は、2007年12月12日の会長声明において、①新テロ特措法に基づく補給支援活動として、アフガニスタンにおける米軍主導のOEF(不朽の自由作戦)の一環として海上阻止活動を行っている各国艦船や艦載の回転翼航空機への給油等が想定されているが、補給支援を受ける艦船等は、海上阻止活動の過程で武力行使又は武力による威嚇を行うことが予想されるだけではなく、アフガニスタンやイラクにおける戦闘活動や後方支援活動を行う可能性もあり、憲法9条の精神に反する、②新テロ特措法が自衛隊の実施する活動について国会の承認を不要とし、報告のみで足りるとする点は、自衛隊の活動に対する民主的コントロールとして不十分であると指摘した。本延長法案は、これらの問題点を何ら解消していないものであり、是認できない。

 

 また、新テロ特措法に基づく補給支援活動の実効性・必要性は認められない。すなわち、これまでの補給支援活動によって、テロリズムの防止及び根絶という立法目的に応じた効果をあげていることは何ら実証されていない。逆に、アフガニスタンではOEFを実行する米軍による無差別的な空爆により民間人の死者が2006年の116人から2007年には約3倍の321人に急増し、2008年も7月までに119人に上っているなど被害は増大している。米軍がこのような空爆を繰り返している最中、米軍と一体化しかねない補給支援活動を継続する必要性は認められない。
 最近では、アフガニスタン政府がタリバンとの和解交渉を開始し、エイデ国連事務総長アフガニスタン特別代表も話し合いによる政治的手段の必要性を説くなど、アフガニスタンを取り巻く世界の流れは戦争や武力によらない平和的解決に向かいつつある。平和的生存権および日本国憲法9条を持つ日本はこのような平和的解決にこそ尽力すべきである。
 このように、新テロ特措法延長法案及びそれに基づく補給支援活動には憲法上の重大な問題点が存し、またそれを継続する必要性も首肯できないので、当会は同法案に反対である。よって、参議院に対し、新テロ特措法延長法案の審議においては、海上自衛隊の補給支援活動及び補給支援を受けている外国艦船等の行動の実態を明らかにするとともに同法案を可決しないよう求め、衆議院に対しては仮に参議院が本法案を否決した場合には再議決を行わないよう求める。          

2008(平成20)年10月23日

仙台弁護士会          
会 長  荒    中




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